先日はケトン体について書きましたが、特にダイエットに挑戦している人に伝えておきたい大事なことがあるので、この記事を書きます。
前回の「糖質制限でケトン体をエネルギー源とする」記事に関連しますが、非常に大切なことなので紹介しておきますね。
少し前までは「ダイエットをするならカロリーを制限しないと!」という考えが常識だったと思います。
「油を食べたら太る」とかもカロリー制限からの発想ですね。
・・・でもカロリー制限でダイエットに良い結果が出ましたか?
体重が減った人もいるかもしれませんが、食べる量を減らして元気がなくなったり肌にトラブルが出たりしませんでしたか?
今回は私がオススメする糖質制限と、未だダイエットに効果があると信仰されているカロリー制限の関係と違いを書いていきます。
目次
カロリー制限の考え方はちょっと雑なんです
カロリーとは熱量の単位です。つまり人間の体を動かすためのエネルギーです。
カロリー制限では「このメニューは○○カロリー」という計算で、1日の摂取カロリーを決めていくと思いますが、
糖質、タンパク質、脂質それぞれで体の中での使われ方が全く違います。
(ちなみに炭水化物とは糖質+食物繊維のことです)
それぞれ、どれくらいのカロリーがあるかというと
- 糖質:1gで4kcal
- タンパク質:1gで4kcal
- 脂質:1gで9kcal
これだけを見ると「やっぱり脂質はカロリーが高い!太る!」と思いがちですが、
糖質は体の中でブドウ糖になりエネルギーに使うしかできません。そして使わない分は中性脂肪として体に蓄えられます。
→糖質が体の脂肪をたくさん作っているんです。
タンパク質は消化吸収に使われるエネルギーが、糖質の5倍必要ですので太りづらく、消化吸収後は体中の筋肉や内臓の材料です。
脂質も非常に使われる範囲が広く、特に体中の60兆個の細胞の細胞膜の材料にもなります。(ホルモンの材料や脂溶性ビタミンの吸収を助ける役目もあります)
つまり単純に「この料理はカロリーが○○だから太る!」という判断が危険かがわかると思います。
確かに成人の1日の摂取目標量(年齢や体重によって異なりますので注意)
- 男性 約2500kcal
- 女性 約2000kcal
を大幅に超える場合はカロリーも制限しないといけませんが、さほどオーバーしていない人なら摂取カロリーを気にするよりもこれから説明する糖質制限したほうが結果は早く出たという感想です。
人間の体は基礎代謝という「何もしなくても生きていくために必要なエネルギー」が必要です。
上の摂取目標は、平均的な運動をしているであろう数値ですので、運動量によって変動することにご注意ください。
糖質制限とカロリー制限は違う
カロリーばかりに気を取られ、カロリーが少ない糖質を摂ってばかりいては痩せにくいですし、もしかしたら体にとって大事な「脂質」と「タンパク質」が足りなくなってしまう可能性もあります。
何より糖質の摂りすぎは糖尿病を代表に様々な病気の原因になります。
人の体は、糖質はさほど摂らなくても動くようにできています。
今でも「脳の活動を維持するのは糖質(ブドウ糖)だけ」と書いてある本やWEBサイトがありますが、そんなことはありません。
ブドウ糖の代わりに、脂質の代謝物であるケトン体がエネルギー源になります。(余談ですが脳の約60%は脂質です)
もし脳がブドウ糖しかエネルギーにできないなら私の脳はすでに働いていません・・・(笑)
カロリー制限は「カロリー」を減らすことを目標にしますが、糖質制限は
- 糖質を減らし
- タンパク質と脂質の量を増やす
ことを目標にします。
カロリーはしっかり摂取してください。糖質を減らした分、タンパク質と脂質を増やして1日のカロリー量を下回らないようにしっかり食べて下さい。
糖質制限をして体調が悪くなったという声を聞くことがありますが、がんばろう!という気持ちで糖質をほぼゼロにした挙句、単純に食べる量が減ってしまいカロリー不足に陥っているケースがあります。
まずはカロリー神話(カロリーを減らせば痩せる)から抜け出して、タンパク質と脂質をしっかり食べる、ということを忘れないようにしてください。
糖質制限をすることのメリット
糖質制限をすることで得られるメリットは計り知れません。
私ももちろん糖質制限をしていますが、体の調子が良くて頭も働いています。全体的に体も頭も軽いです!
体重が減る、体脂肪が減る
糖質は使わなかったエネルギーを脂肪に変わりますが、糖質が入って来なければエネルギー源として体の脂肪を使うようになります。
さらに糖質を摂らなければ血糖値を下げるホルモン「インスリン」も活動しませんので、体への脂肪をつけにくくなります。インスリンは肥満ホルモンとも言われます。
この仕組みで、食べているのに体重も体脂肪も減っていきます。
私の場合は、少し極端に糖質を制限したためか、1週間で2%ほど体脂肪が減りました。
その1週間はほぼ糖質ゼロを心がけました。
生活習慣病のリスクが減る
糖質と根深いつながりがあるのが「糖尿病」です。
健康な人でも糖質が入った食事をすれば、食後に血糖値が上がります。
血糖値が上がればインスリンが働き血糖値を下げますが、
- 糖質を摂る量が多かったり
- 糖質を摂る頻度が多かったり
すると、血糖値がジェットコースターのように上がったり下がったりし、ある時インスリンの働きが悪くなり血糖値を下げることができなくなり糖尿病になってしまいます。
糖尿病にならなくても、食後の血糖値が急上昇することを「グルコース・スパイク」と呼び、動脈硬化の大きなリスクになります。
糖質をたっぷりとって脳は満足感が出るかもしれませんが、体にとっては大変な負担になっています。
食べても眠くならない
私は糖質制限をする前、お昼ご飯を食べた後の仕事が手につかないくらい眠気がありました。ほぼ毎日です。
ラーメンやごはん大盛りの定食を食べまくっていたのです。
夜はお酒を飲むことが多いのですが、お酒を飲まない時に「いわゆる一般的な夕ご飯」を食べると、起きていられないほど眠気がきました。
糖質制限を始めてから食後に眠くなったことは、今のところ「一度もありません」
そして空腹感もあまりになく、勢いにまかせて一気に食べまくる、というようなことが極端に減りました。
歯のツルツルが続く(主観多いですが)
これは少し驚きました。
夜寝る前に歯磨きをするときに、歯の表面がざらつくことが多かったのですが、糖質制限を始めてから歯のツルツルが続くんです!
調べてみると、虫歯と歯周病の原因となるプラーク(歯垢)は糖質を栄養源に増えていくようですので、糖質制限は歯にもいいという素晴らしい効果があります!
まだまだ書ききれませんが、代表的なものを書いてみました。
食事が楽しくない、と思って辞めてしまう
カロリー制限ににしても糖質制限にしても、人はやらない・続けられない理由はいくらでも出せます。
私は糖質制限をしていますが、極端に「絶対に糖質は摂らない」とは思っていません。
米や麺類、パンは控えるようにしていますが、たまには食べますし。
糖質制限をやめてしまう人の言うこととして「食事が楽しくない」ということが多いです。
糖質(特に白米、砂糖)は「マイルドドラッグ」とも呼ばれ、やめられないケースが多いと感じています。
- 子供のころから白米を食べてきたから
- 疲れると甘いものが食べたくなる
気持ちは分かりますが、意外と簡単に変えられますよ!
糖質制限をしたいということは、自分の中で何かを変えたいのだと思います。
なのに過去の自分に引っ張られて元に戻ってしまうのはもったいないですし、糖質制限をすればみるみる結果が出ます!
ちなみに歌手のGackt(ガクト)は、1年に1回だけラーメンを食べるそうです。
すごくストイックですが、「ダイエット+健康維持」という目的ならもっと気軽にできますし、続けると効果があるのが糖質制限です。
(私の場合は1週間で少し、2週間でかなり効果を実感しました)
タンパク質と脂質の質を上げる
上でも書きましたが、糖質制限は糖質を減らす代わりに、タンパク質と脂質を増やさないといけません。
せっかく糖質制限をしているのに、良くないタンパク質・脂質を取り続けてしまうと違う不調を起こしかねません。
タンパク質・脂質ともどちらも気を付けて欲しいですが、まずは脂質を気を付けた方が私は効果があると思います。
私たちの身の回りの油は危険でいっぱいです。
アレルギーや認知症、がんなど、様々な病気の引き金になっているケースもあるほどです。
糖質制限をするなら、是非油も気にしてみてください。
他に記事も書いていますので、参考にしてくださいね!
まとめ
糖質制限とカロリー制限の違いは伝わりましたでしょうか。
糖質制限をするためのレシピ集、なんかも書こうと思いましたが、世の中には私のレシピよりもっと優れた良い糖質制限レシピがありますので、インターネットで検索したり書籍を購入したりして楽しんで糖質制限をしてみてください。
私の方でもまた良い情報が見つかったら更新します!
糖質制限はダイエットや綺麗になる事だけではなく、数年後の自分の健康に直結する食事方法だと思います。
決して無理をせず、出来る範囲でスタートしていくことをお勧めします。
糖質制限の方法や種類は以下の記事にも書いていますので、参考にしてくださいね!