みなさん、食物繊維を意識して食べていますか??
腸内環境に大切な食物繊維。
食物繊維には「水溶性」と「不溶性」があります。
今回は腸のためにはどの食物繊維を摂ればよいか、考えていきます。
食物繊維の腸での役割
食物繊維は以前「体には吸収されない無駄なもの」とされていました。
そもそも食物繊維は人間の体では消化・吸収が出来ないんですね。
しかし今や6大栄養素の一つにもなっている重要な栄養素です。
(6大栄養素とはタンパク質・脂質・糖質・ビタミン・ミネラル・食物繊維です)
なぜ食物繊維は6大栄養素の一つになったのでしょうか。
食物繊維の重要性が高まったのは「腸内環境」に強い影響を及ぼすことが分かったからです。
腸を含む消化管は「蠕動(ぜんどう)運動」という、口側から肛門へ食べたものを送り出す動きをします。
腸内では食物繊維が蠕動運動を活発にして便通を促進し、腸内に便が溜まり続けること(便秘)を防いでくれます。
便秘が続いてしまうと心身にとってよろしくない症状が出てきます。
- 肌荒れ
- 肩こり・腰痛
- 大腸がん
- 高脂血症
- etc
腐敗している便が大腸内に溜まり続けるということは良いことは何もありません。
食物繊維はぜん動運動を活発にしてくれるだけではなく、1人の人間の腸に100兆~1000兆も存在していると言われる腸内細菌のうち、善玉菌の餌になります。
人間は食物繊維を消化吸収できませんが、腸内細菌にとっては必要です。
・・・腸内細菌(善玉菌)が喜ぶ食事をする・・・腸内細菌は私たちの体に大きな影響力がありますからね!
食物繊維の1日の目標量は
- 男性20g以上
- 女性18g以上
と厚生労働省から発表されています。
でもここには「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」については触れられていません。
この2つの特徴を見ていくことにします。
水溶性食物繊維の特徴
水に溶けだす食物繊維です。
特徴としては
- 血糖値の急上昇を防ぐ
- コレステロールを吸着し、排泄する
- 大腸内で善玉菌の餌になり、整腸効果がある
です。
次の項目で不溶性食物繊維の特徴も書きますが、同じような特徴が多いですが、3番目の整腸効果に関しては水溶性食物繊維の方が効果が高いとされています。
代表的な食品は「リンゴ」「バナナ」「柑橘類」「昆布」「わかめ」「こんにゃく」などです。
善玉菌の餌になることが重要ですが、私的には「血糖値の急上昇を防ぐ」ということもかなりのポイントだと思っています。
食後の血糖値急上昇(グルコーススパイク・血糖値スパイク)は血管に負担をかけます。
動脈硬化が進み心筋梗塞のリスクが高まるとされています。
特に朝食を食べずに昼食にラーメン+チャーハンなどの糖質のドカ食いは危険です。(30代前半までよくやっていました・・・)
食べたい場合はせめて食物繊維の多いサラダなどから食べるようにしてください!
不溶性食物繊維の特徴
水に溶けない食物繊維です。
特徴としては
- ぜん動運動を活発にして便通を促進
- 繊維質で固いためよく噛んで食べる(あごの鍛錬)
- 大腸内で善玉菌の餌になり、整腸効果がある
です。
代表的な食材は「ゴボウなどの根菜類」「きのこ類」「穀類」「いも類」「豆類」などです。
食べるのに時間がかかりそうなものですね。
あ、基本的なことですが食べ物は良く噛んで食べて下さいね!
咀嚼(そしゃく)は消化の第一歩です。
良く噛んで食べると、消化に余計なエネルギーを使わなくても済みますし、食べ過ぎることも減ってきます。
日本人の食物繊維の摂取状況
上でも書きましたが、食物繊維の1日の目標量は
- 男性20g以上
- 女性18g以上
です。
現在の平均摂取量は12gほどのようです。
食物繊維は意識して食べないと目標量まではたどり着けません。
皆さんご存知の「炭水化物」という言葉がありますが、これは「糖質+食物繊維」のことです。
例えば、よく食べているであろう「ごはん(白米)」は炭水化物ですので糖質と食物繊維でできています。
白米の場合は100gに対して、食物繊維が0.5gとほとんど入っていません!
でも玄米だと2.1g入っています。
糖質の摂りすぎには気を付けた方が良いですが、何でもかんでも糖質を避けると言うよりは、食物繊維のことも考えた食生活をした方が良いと考えています。
私が、普段の生活で摂りやすい、食物繊維が多い食材としては
- わかめ
- ひじき
- ごま
- アボカド(個人的に大好き)
- ホウレンソウ
- ゴボウ(・・・調理に手間がかかるけど、食物繊維多い・・・)
でしょうか。
まとめ
腸内環境を整えるためには、食物繊維は意識して摂って下さいね。
腸内環境の改善&血糖値の上昇も抑えてくれるので、食物繊維が6大栄養素の中に含まれることも頷けます。
食物繊維だけではなく「プロバイオティクス」などの菌そのものを食べることも腸内環境を考えればよいですが「生きて腸まで届く」というのは個人的にはあまり信じていません。
※死んでから腸に届く(死菌)にも意味があるので、乳酸菌やビフィズス菌を摂ること自体は良いことだと思います。
※生きて腸まで届いたとしても、定着しづらいとされています。
そのような意味もあって、食物繊維をはじめとする「プレバイオティクス」をしっかり摂取していくことを気にかけた方が良い、という提案です。同時に摂ることがよいとは思いますけどね。いろいろ同時にするのは食生活が一気に変わるのでちょっとしんどいですし、長続きしなければもったいないですから。