油は太るの?健康に悪いの?大事な油の話

油は大切な栄養素

個人的には「みんな!今食べている油、大丈夫!?」というくらい、油に関しては危機感を持っています。

  • 現在出回っている油の種類
  • アレルギーや認知症、がん患者の急増
  • 急には変わらない(良くならない)日本の現状

などを考えると、最も注意をしてほしい日々食べているもの、それが油です。

なぜ油を重要視しているのか

油を重要視ししている理由

人間の3大栄養素は、たんぱく質、炭水化物(糖質)、油(脂質)です。

たんぱく質と炭水化物は1グラムあたり4キロカロリーですが、油は9キロカロリーあります。

この話を聞くと「やっぱり油は太るんだね・・・」と思われがちですが、炭水化物(糖質)は殆どがエネルギー源としてしか使用できません。

つまり炭水化物(糖質)を摂ってエネルギーを使わなければ、中性脂肪に変化して体に溜まっていくのです。(肥満)

たんぱく質と油は、単純なエネルギー源だけではなく他の様々な用途に「絶対に必要」な栄養素なのです。
※たんぱく質はまた別の機会に説明します。今回は油!

体にとっての油の使われ方

体への使われ方

体の細胞は約60兆個もあります。天文学的な数ですね。。。

細胞は細胞膜に守られていますが、その細胞膜の主成分は油です。

細胞膜は細胞へ栄養を取り入れたり、老廃物を出したりする重要な役割です。

細胞のバリアとなる油が、足りなかったり変な油を摂っていたりすると、様々な病気の引き金になります。

この辺りの話はコレステロールの記事に少し記載しているので、読んでみて下さい。

コレステロールは悪なのか!?

2017.02.10

 

ビタミンは脂溶性と水溶性がありますが、脂溶性ビタミンを吸収するには油が必要です。

ビタミンA・D・E・Kが脂溶性ビタミンです。これらのビタミンは水には溶けず油で溶けるので、油と一緒に摂取すると吸収力がアップします。

  • ビタミンA(βカロテン)活性酸素の除去
  • ビタミンD 骨の形成、免疫力向上
  • ビタミンE 抗酸化
  • ビタミンK 骨粗相症、動脈硬化防止

 

また油はホルモンなどの体内分泌液の材料になったりと、体にとってのスーパー栄養素なのです。

 

油と病気の関係

油と病気の関係

私は現在37歳ですが、子供の頃(小学生くらいですかね)花粉症や、アレルギーで給食が食べられない友達はほぼいませんでした。ゼロではなかったですが。

それが高校生ぐらいから花粉症が一気に増えて、今や花粉症の人には辛い数ヶ月が日本の当たり前になっています。

 

さらに現在日本で増え続けているガン、なんと2人に1人がガンになっているというデータがあります。

少し怖い話ですが、油の摂り方がおかしくなった場合(そして日本人は殆どの場合がおかしい)、どのような病気の原因になるとされているかを書いてみます。

  • がん
  • 認知症
  • 心筋梗塞・脳梗塞
  • 糖尿病
  • アトピー・花粉症・喘息
  • 肥満

などなど

これらの病気には、日々摂取している油が関係していると世界中の様々な機関から発表されていますし、油を正しく摂ることで病気が改善した事例がたくさん出ています。

 

では具体的にどのような油を摂るとこれらの病気の引き金になってしまうのかを見ていきましょう。

 

油の種類と摂取バランス

油の種類

必須脂肪酸とは

油にはたくさんの種類があります。

必須脂肪酸という言葉を聞いたことはありますか?

必須脂肪酸とは

  • オメガ3(代表:αリノレン酸)
  • オメガ6(代表:リノール酸)

の2つです。

オリーブオイルに代表されるオメガ9(代表:オレイン酸)も大事な油ですが、必須ではなく体内でも作ることが出来る成分です。

オメガ3とオメガ6は体内で作ることが出来ず、体の外から入れないといけない(食べないといけない)ので必須脂肪酸と呼ばれています。

 

オメガ3とオメガ6のバランスと作用

現代人はこのオメガ3とオメガ6の割合が著しく偏っているのが現状です。

厚生労働省はオメガ3:オメガ6=1:4の割合が理想としています。

しかし、現代人の食事は1:10や人によっては1:50になっています。

つまりオメガ6(リノール酸)の摂り過ぎなのです。

 

そしてオメガ3とオメガ6が体の中でどのように作用するかは以下の表の通りです。

オメガ3(もっと摂りたい) オメガ6(摂り過ぎ)
アレルギー抑制 アレルギー促進
炎症抑制 炎症促進
血栓抑制 血栓促進
血管拡張 血液を固める

 

注意点は「どちらも必須脂肪酸なので、体には必要な油」だけれども「問題はオメガ6を摂りすぎている現在の食生活」ということです。

表を見れば、アレルギー患者数が増えていくのにも納得出来ると思います。

アレルギー反応というのは、体に入ってきた異物を撃退することなので体にとって必要な機能なのですが、過剰に反応してしまうことでアレルギー症状が出てしまいます。

オメガ6を大量に摂ってしまい、またいわゆるそれが「ヤバい油」だった場合、体中が常に炎症していると考えてもおかしくないのです。

 

死の油「トランス脂肪酸」

トランス脂肪酸

ここ大事です。

トランス脂肪酸とは人工的に作られた油です

 

上で紹介したオメガ3などの油は「不飽和脂肪酸」と呼ばれ、液体であることがほとんどです。

液体は分子が動きやすいので「酸化しやすい」という弱点があります。

「飽和脂肪酸」という固体の油も存在します。動物性の油でバターやラードなどが有名ですね。

液体よりも酸化しにくい特徴があります。

 

トランス脂肪酸は「植物性の液体の油を酸化しにくい固体の油に無理やりしてしまう」ことで作られる人工的な油です。

 

開発当初は、植物性なのに固体で酸化しづらく長持ちして安い!という評価だったのですが、今や世界中で「死の油」として認識されており、様々な国で規制がかかっています。特にアメリカでは州によってはトランス脂肪酸は使用禁止ところもあります。(カリフォルニア州)

 

なんと日本では規制がありません。含有量すら表示されていない。

トランス脂肪酸は様々な病気の引き金になる可能性が高いので、日本での規制がない以上、自分で対処していくしかないのが現状です。

 

控えたほうが良い油が入っている食べ物

摂らない方がいい油

代表的な食べ物を挙げてみますが、一つ一つの項目で記事が出来上がるくらい情報を出したいのですが、今回は箇条書きと一言くらいで書いていきます。

また別記事で詳しく書いていきますね。

あまりに気にしすぎると食べられないことがストレスになったりするので、まずは出来るところからやってみてください。

 

マーガリン、ファットスプレッド

人工的に作られたトランス脂肪酸が入っている代表です。

最近ではトランス脂肪酸が問題視されることも多くなったのでパーム油を使っていることもありますが、米国農務省でもパーム油はトランス脂肪酸の健康的な代替油脂にはならないとする研究報告を公表しています。

バターを使ったほうが賢明です。

ショートニング

マーガリンから水分を少なくしているので、よりトランス脂肪酸含有率が高い油です。

パンや焼き菓子、ケーキ等に使われています。・・・美味しいですよね・・・

コーヒーフレッシュ(ポーションタイプ)

ほとんどの場合、ミルクは入っていません。人工的に作られた油と添加物を混ぜた化学物質です。

常温で腐らず賞味期限も長く安い。ファミリーレストランなどに無料で置いてあるからと言って無理に使う必要はないでしょう。

サラダ油

新品でもすでに酸化が進んでいる死んだ油です。製造過程で何度も高温にするため、トランス脂肪酸が発生しています。

マヨネーズ

サラダ油を元に作られていることがほとんどですので、注意が必要です。

私はマヨネーズが好きなので、サラダ油から作っていないものを使っています!

カップラーメン

パーム油を大量に使っています。1つ食べると1日の油摂取量を軽く超えます。

カップラーメンとは油揚げ麺です。でもなかなかやめられない!

 

積極的に摂りたい油

摂りたい油

上でも書きましたが、オメガ6を摂りすぎておりオメガ3が圧倒的に足りません。

積極的にオメガ3を摂っていきたいですね。

オメガ3が豊富に含まれている油も紹介しておきます。

亜麻仁油(あまにゆ)

亜麻という植物の種から抽出した油です。

フラックスオイル(フラックスシードオイル)とも呼ばれ、現代人の救世主とされているオメガ3を豊富に含む油です。

熱に弱いので加熱しないようにしてくださいね。

えごま油

シソ化の植物から作られる油です。これもオメガ3が豊富に含まれています。

DHA・EPA

DHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)は青魚に含まれている油です。

何年か前に「頭が良くなる!」なんて言われていた油です。これもオメガ3が豊富です。

 

まとめ

油まとめ

今回は油の概要を説明しました。

油に関してはもっと詳しく説明したいことが多く、今回は概要だけでしたが、次回以降深く掘り下げていこうと思っています。

今回のまとめしては

  • 油は3大栄養素の一つで超大事
  • 油が原因で様々な病気になるリスクが上がる
  • オメガ3とオメガ6の摂取量に注意
  • トランス脂肪酸はできるだけ摂らない

です。