特定の「このサプリメントがよいですよ」というようなものではなく、どのようなサプリメントを選択すればよいかという指針が持てるようになってもらいたい、という趣旨の記事でございます。
私たちはサプリメントに限らず、食品・家電・化粧品など様々なイメージ広告にさらされています。
そりゃすごい量のイメージ広告です。テレビCMを代表としてほとんど「テレビでCMをしてたから」「有名人がCMで使っていたから」と積極的には思わなくても、なんとなくその商品を手にしてレジに向かっていると思います。
サプリメントを摂る目的は「健康維持」や「体質改善」が主だと思います。
だからこそせっかく摂るならきちんとしたサプリメントを選択したいですよね!
目次
サプリメントは必要なのか?
数年前の私は
「普通に食事をしているのに栄養が足りないことなんてあるのかな?きちんとした食事をしていたらサプリメントなんて必要ないんじゃないの?」
という考え方でした。毎日の食生活で体は作られていきますから。
個人的に一番サプリメントの効果を実感し自分に必要と感じたのは、ジムで筋トレをしていたときです。
それまでは「何か体に良さそう」という感じでコンビニでそれっぽいサプリを食べたことがあったくらいでした。
でも筋トレするならプロテインでも飲んでみよう!ということで「ホエイプロテイン」を購入。
筋トレ後に飲んでいたのですが、筋肉がつくというよりも「翌日の筋肉痛が減り、疲れも残っていない」という感覚がありました。
あとこれも実体験ですが、冬にジムで水泳をすると高確率で風邪をひいていたのです。一冬に何回も。。。
でもプロテイン+グルタミン(←アミノ酸の1種)を摂ることで、それから水泳後に風邪をひくことは1度もありませんでした。
・・・あくまで個人の意見ですが(笑)
こんな感じでサプリメントに興味を持ち、そもそも「きちんとした食事」が出来るのかどうかも含めて真剣に考えました。
1日に必要な栄養素が食事で取れるかどうか
食事のミネラルに注目して、私たちが普段食べている様々な食事にどれくらいミネラルが入っているか調査した本があります。
「食事でかかる 新型栄養失調 三五館」
この本によると、
- コンビニ
- 外食チェーン
- ファストフード
- 冷凍食品
- 持ち帰り弁当
などで食事をし続けると、ミネラル不足により高確率(場合によっては97%)で健康障害になってしまう可能性があると指摘します。
ミネラルだけを見ても完全に不足している状態ですから、ビタミンや良質な油、たんぱく質などを考えるととても「きちんとした食事」をすることはできません。食品添加物も大量に摂取している可能性も高いです。
つまり、このような食事を続けていれば毎日お腹いっぱい食べているにも関わらず、栄養が足りていないと考えてもおかしくありません。
その状態が長く続くと病気になる可能性も上がります。
自分の体とは一生付き合っていかないといけません。
それなのに健康の優先順位が下がり、そこに(健康に)お金をかけるのはもったいない、と考えている人も多いと思います。
サプリメントに基準はあるか
アメリカではサプリメントに関する法律があります。(ダイエタリー・サプリメント健康教育法)
日本ではサプリメントは「食品」に区分されており、明確な定義がなくアメリカよりゆるい。
現在の日本は表示義務もゆるいので、サプリメントを構成しているすべてが表示されていない可能性がある、ことは分かっておいてください。
販売している会社によって、詳しく書いているところもあれば、都合の悪いことを書いていないところもあるということです。
cGMPとGMP?
サプリメントを選ぶ基準として覚えてほしいのがcGMPとGMPです。
- cGMP:アメリカのFDAが定めた基準
- GMP:日本の基準
違いを表にしましたので、比較してみてください。
※分かりやすいように日本とアメリカの違いとして書きますね。
日本(GMP) | アメリカ(cGMP) | |
---|---|---|
製造工程ガイドラインの ページ数 |
製造工程ガイドライン 5ページ |
製造工程ガイドライン 815ページ |
製造・品質管理の厳しさ | 任意でOK ※法律で決まっていない |
法律で取得が義務付けられている |
成分は表示通りに入っているか? | 省略可 | 原材料と加工してから1回ずつ合計2回の検査が義務付けられている |
成分は体内できちんと溶けるか? | 規定なし | 法律で義務付けられている |
異物混入の恐れ | 金属探知機の設置、規定なし | 金属探知機での検査を義務付けられている |
認定機関による立入検査の有無 | なし | 政府の専門機関(FDA)による抜き打ち検査が行われる |
すごくないですか、この違い!
日本に住んでいると「日本の食品は安全」と思いがちですが、サプリメントに関して言えばアメリカとは歴然の差です。
そして日本のGMPを満たしていないサプリメントもたくさん販売されています。正直なところ怖いです。
「サプリメントの正体 東洋経済 田村忠司著」によると
日本国内でサプリメントを作っている工場は4000~5000ヵ所あるようですが、GMPに準じた管理基準でサプリメントを製造している工場は120ヶ所程度。全体の3%。
ということです。
更に言うと、3項目目の「成分が表示通りに入っているか」も怖いですし、東京都が行なった「健康食品試買調査」の結果を見てみましょう。
平成25年度
- 販売店で購入した製品では、55品目中39品目に不適正な表示・広告がみられました。
- インターネット等の通信販売で購入した製品では、70品目中69品目に不適正な表示・広告がみられました。
平成26年度
- 販売店で購入した製品では、45品目中26品目に不適正な表示・広告がみられました。
- インターネット等の通信販売で購入した製品では、80品目中79品目に不適正な表示・広告がみられました。
平成27年度
- 販売店で購入した製品では、46品目中29品目に不適正な表示・広告がみられました。
- インターネット等の通信販売で購入した製品では、80品目中74品目に不適正な表示・広告がみられました。
・・・もう無法地帯と言ってもいいくらいです。
なぜこのような状況になっているのかというと、もともとサプリメントや健康食品とは別の業界の会社が「サプリメントを販売しよう!」と参入して、健康のことよりも売ること(利益)を優先して、マーケティングで売っていく一発屋が多いから、ということが考えられます。
「魔法」「奇跡」「秘密」「秘薬」
こういう言葉を前面に出しているサプリメントはイメージで販売しようとしている可能性が高いです。
そんなことに惑わされずに、cGMPを満たしているサプリメントを採用したくないですか?
サプリメントの原材料
次に大事なのことは、そのサプリメントの原材料です。
天然素材か合成素材か
野菜や果物を使った天然素材か、化学物質を合成した作った合成素材、どちらが良いかということですが、
結論から言うともちろん天然素材のほうを私はオススメします。
合成素材は例えばビタミンCなら、体の吸収率は天然と比べて半分と言われています。
単純な化学構造の物質なら天然と同じ働きをすると考えられていますが、化学構造が複雑になると体は合成素材を異物として認識し、吸収するどころか排出する可能性があります。
天然素材でも作り方が2種類ある
天然素材から成分だけを抽出したサプリメントと、天然素材をそのまま濃縮したサプリメントです。
以前「ファイトケミカルス」の記事を書きましたが、天然素材をそのまま濃縮したサプリメントは、ファイトケミカルスが含まれます。
せっかく天然素材の野菜や果物を摂るのですからファイトケミカルスは是非とっておきたい栄養素です。
天然素材の原材料の育て方は?
天然素材を濃縮するサプリメントを選んでほしいですが、原材料に農薬や遺伝子組換えなどがあると、それらも一緒に濃縮され摂取してしまいます。
せっかく健康のためにサプリメントを摂っているのに、これでは何をしているか分かりません・・・
その原材料(野菜・果実など)が、どこでどのように育てられているかがきちんと明記されていることが重要です。
サプリメントとして摂取するのでもちろんオーガニック食材が良いです。
つまり、野菜や果物を育てるところからサプリメントを作る工程まで一貫管理できる会社が一番安心できます。
サプリメントを作る工程はcGMPという基準があることは説明しましたが、作物を育てるところにも日本で言うと有機JASのような第三者機関から認められている事実はほしいですね。
サプリメントの添加物
サプリメントは飲みやすい錠剤にする過程で、添加物が使われます。
もちろん添加物は少ないほうがいいですが、サプリメントの重さの90%以上が添加物という製品もあります。
私たち消費者でも簡単に調べられますので、サプリメントのラベルを見て下さいね。
1.まず1錠あたりの質量(重さ)をチェックしてください。
2.次に栄養成分の含量をチェックしてください。
3.1から2を引くと残りは添加物と考えてOKです。
これをされたくないメーカーは1錠あたりの質量を書いていないケースもあります。
毎日飲んでいるサプリメントが有効成分が少しで、ほとんどが添加物のカタマリを摂っていた、なんてことは避けたいですね。
まとめ
サプリメントは様々な会社が様々なウリ文句で販売しています。
テレビショッピングは、あれはもはやドラマです(笑)
でも人は物語だと分かりやすいですから、成分表やcGMPなどの基準、原材料のことなどあまり考えずにイメージで購入してしまうことがあります。
今回は記事が長かったので、箇条書きでポイントをまとめますと
- 普段の食生活では栄養が足りていない可能性が高い
- イメージで選ばずに成分表などを見よう
- cGMPを満たしたサプリメントがオススメ
- 天然素材のオーガニックの原材料がオススメ
といったところです。
運動はしないし、仕事もそこそこ、遊びもそこそこなら正直サプリメントはそこまで必要ではないかも、とは思います。
でも、
- 仕事がんばりたい!
- ムキムキになりたい!
- 全力で長い時間遊びたい!
- 子育て頑張りたい!
- 慢性的にしんどい!
- いつまでもツヤツヤがいい!
というような想いがあれば、サプリメントは試してみる価値はあると思います。
試して見る場合はせっかくなので安心・安全なサプリを摂ってくださいね^^