食事で必要な栄養は足りる。サプリメントは必要ない。という意見について

食事だけで栄養は足りるのか

健康の話をしていると、

  • サプリメントって人間が天然ではない栄養素を凝縮させたものでしょう?
  • 普通の食材を食べていて栄養が足りなくなって不健康になるのはおかしい。
  • サプリメントなんか摂らなくても食事だけで大丈夫じゃない?
  • 人間の寿命はどんどん延びているし、食べ物が良くなったんじゃないの?

という意見があります。

 

実は私も健康に気を使う前は、そんなことを考えていました。

でも私もそうだったのですが、多くの人は自分がどのようなものを食べていて、どのような栄養を摂っているか調べていません。

 

もちろん食事で栄養バランスを取ることは基本中の基本ですし、栄養とか人間の体の知識があれば、食事だけで健康な生活を送ることも不可能ではないと思います。

 

最終的には現在の医学でも答えは出ていないですが(というかお医者さんによっても言ってることが全然違う)、私なりの考えを書いていきます。

人間に必要とされているエネルギーや栄養素

人間に必要な栄養素

まずは人間が1日に必要な栄養素を知らないと始まりませんね。

厚生労働省から公開されている「日本人の食事摂取基準(2015年版)」で見ていきましょう。

この基準の前提条件として「健康な個人並びに健康な人を中心として構成されている集団」を対象にしています。

 

3大栄養素の割合と摂取基準

年齢や性別、消費エネルギーによって前後しますが、大きくは以下の通りです。

  • たんぱく質:男性60g 女性50g(アミノ酸の種類にも注意)
  • 脂質:必要なエネルギーの20~30%→およそ55g
  • 糖質:必要なエネルギーの50~65%→250~330g

 

この基準は個人的には糖質の摂りすぎだと思っています。

「人間の(特に脳の)エネルギーは糖質(ブドウ糖)だけ」という時代に作られているものです。

そんなことはありませんので、こんなに糖質を摂らなくても大丈夫です。

外食が多い人はこの基準よりもさらに糖質が増えてしまう可能性があります。

米、麺、パンの糖質の食べ過ぎは生活習慣病に近づきます。

 

例えばカレーライスを食べるとどのような配分になるかというと

  • たんぱく質:約21g
  • 脂質:約26g
  • 糖質:約130g

と1食あたりの脂質と糖質が結構オーバーしてしまう人も多いです。

 

まぁ1食で考えるよりも、1日のトータルで考えた方がよいですね。(病院食では1週間でバランスの帳尻を合わせるところもあるそうです)

カレー!ラーメン&チャーハン!うどん&天丼!とかを連続してやってしまうと簡単にバランスが崩れます。

 

ビタミン・ミネラルの割合と摂取基準

人間に必要なビタミン・ミネラル

ビタミンは種類が多いんですよね。

最低でも分かっておいてほしいのは「脂溶性ビタミン」と「水溶性ビタミン」の2種類があるということです。

  • 脂溶性ビタミン:A、D、E、K
  • 水溶性ビタミン:B1、B2、B6、B12、ナイアシン、葉酸パントテン酸、ビオチン、ビタミンC(これで全てではありません)

 

体の中でどのような影響があるかどうかは、各栄養素によってそれぞれ違います。

ビタミンやミネラルは微量栄養素といって、3大栄養素(たんぱく質・脂質・糖質)から見るとごくごく少量でよいのですが、これらがないと体が正常に機能しませんので大切な栄養素なんです。

例えば江戸時代に流行った「脚気」はビタミンB1の欠乏症です。亡くなった人も大勢います。

玄米食から精製された白米の食べ過ぎで発症したそうです。

 

  • ビタミンA:800~900μg(上限2700μg)
  • ビタミンD:5.5μg(上限100μg)
  • ビタミンE:6~6.5mg(上限700~900mg)
  • ビタミンK:150μg
  • ビタミンB1:1.1~1.4mg
  • ビタミンB2:1.2~1.6mg
  • ビタミンB6:1.2~1.4mg(上限45~60mg)
  • ビタミンB12:2.4~2.5μg
  • ナイアシン:11~15mg(上限250~350mg)
  • 葉酸:240μg(上限900~1000μg)
  • パントテン酸:4~5mg
  • ビオチン:50μg
  • ビタミンC:100mg

 

  • ナトリウム:必要量-食塩1.5g 目標量-食塩7.0~8.0g未満
  • カリウム:2500~3000mg以上
  • カルシウム:650~700mg
  • マグネシウム:290~370mg
  • リン:800~1000mg(上限3000mg)
  • 鉄:7.5~10.5mg(上限40~50mg)
  • 亜鉛:8~10mg(上限35~45mg)
  • マンガン:3.5mg~4.0mg(上限11mg)
  • ヨウ素:130μg

 

種類が多すぎてよく分からないですよね。(これでも少し省いて書いています・・・)

この1日に必要な栄養素がきちんと摂取できているかどうか、さすがに多くの人は出来ていないと思います。

 

栄養素が欠乏したり過剰に摂取したりすることが続けば、体に何らかの影響が出ます。

※脂溶性ビタミンの過剰摂取には気を付けて下さい。

 

それぞれの栄養素の特徴をここで書いていくとすごい量になるのと、今回の記事の趣旨から離れてしまいますのでまたの機会にします。

 

これを見て考えてほしいのは、食事だけで大丈夫、とは言いづらいということです。

 

時代は常に動いている

時代は常に動いている

伝統的な日本食というのは、非常にバランスの良い食事とされていますね。

日本食は私も大好きですし、塩分を抑えてたんぱく質をしっかり摂ることを注意すれば最高の食事だと思います。

 

しかし日本食を作るための食材はどうでしょうか?

昭和40年と平成26年の「食料自給率」を比較すると

  • 小麦は28%→13%へ低下
  • 大麦・はだか麦は73%→9%へ低下
  • いも類は100%→78%へ低下
  • 豆類は25%→10%へ低下
  • 肉類は90%→55%へ低下
  • 魚介類は100%→54%へ低下
  • 油脂類は31%→13%へ低下

という状況です。

 

多くの食材は輸入に頼っています。

輸入だから悪いと言っているわけではなく、伝統的な日本食と言えども、その食材の産地は大きく変わっているということです。

 

そして輸入している食材がどのような環境で育てられたか調べたことはあるでしょうか。

もちろん丁寧に手をかけて作ってくれているものもありますが、安い商品は人間の手がかからないように遺伝子組み換え農作物や農薬を使用します。そうしないと安く提供できません。

 

あと、日本産というだけで安全とは限りません。

日本は「農地面積あたりの農薬使用量」は世界トップクラスです。いやトップかな。農林水産省からデータも出ています。

日本の農薬使用量は世界トップクラス

もちろん農薬は使用量が厳密に決められており、それを守っているはずですが、微量なものを長い間食べ続けることで影響がまったくないと考えることはなかなかできません。

 

バランスのよさそうな「幕の内弁当」にどれほどの食品添加物が使われているか知っているでしょうか。

商品のラベルには10数種類だと思いますが「一括表示」が許可されているものも複数ありますので、トータルの数は数十種類にのぼります。

 

現代人は外食や中食が多いと「新型栄養失調」にかかりやすいのです。ビタミン・ミネラル不足により体調を崩しやすい。

栄養が足りていないから様々な病気を発症し「病気大国」とも言われているのだと思っています。

 

あ、話は少しずれますが、コスト重視の割り箸もできるだけ使わない方がいいですよ。

飲食店や100円ショップはどうしてもコストを重視します。

安い割り箸の作り方を知ったら、特に汁物なんかには使いたくないです。My箸を使っている人は安心ですね。

 

好き嫌いがある人はサプリメントで補完

好き嫌いがある人はサプリメントで補完

現代は自分の好きなものを毎日手軽に食べることができます。

コンビニエンスストア、ファストフード店、ファミリーレストランも24時間やっていてついつい入ってしまいそうですよね。

 

たまには良いと思いますが、「手軽で」「安く」「オイシイ」からといってそのような生活を続けると生活習慣病まっしぐらだと思います。

 

今食べたい、を優先することもあると思いますが、10年後の自分のために今どうするかを決めることも大切。

 

私は食事は「趣向」になっていると思っています。

好きなものは食べたい。

ただ、私の場合は好きなものも変わってきました。以前はカップラーメンやレトルトカレーもたまに食べたくなっていましたが、今は全く食べたくありません。あくまで非常食です。

普段の食事を気をつけていると、「安い」「早い」「オイシイ」系の食べ物を食べると、味に違和感を感じたり、臭いと思うこともあります。あと、味が濃すぎる。

 

でもそういう時や、同じものを食べる習慣のある人にサプリメントが役に立ちます。

 

どうしても栄養が偏ってしまう。それをサプリメントで補っていく。

好きなものが全く食べられないというのは、心の健康が保てません。好きな食べ物でいわゆる体に悪い食べ物があったとしても、ものによりますが、たまには食べてもいいと思います。

でも今日書いてきたような栄養素の種類が分かっていないと、何も対策が打てません。

まずは知ることからです。

 

サプリメントについての誤解

サプリメントの誤解

日本ではサプリメントは「食品」扱いです。

しかし恐ろしいことに、殆どのサプリメントは自然のものではありません。化学物質を合成して作っていますし、有効成分よりも食品添加物のほうが多いものもたくさんあります。私から言わせると、そんなサプリメントは全く食品ではない。

 

普段食べている食品と同様に、サプリメントも「原材料」や「どのように作られているか」は厳しくチェックすべきです。

いや、サプリメントの方が厳しくチェックしたほうがいい。イメージで選んではダメ。

栄養素を凝縮しているわけですから、体への影響も大きいです。

 

一体自分が口にしているものは、どういうものなのか。しっかりチェックして下さい。

以前にサプリメントの記事を書いているので詳しくはそちらを見てほしいですが、ざっくり言うと

 

  • 天然由来の原材料か(オーガニックかどうか)
  • 製造の基準は厳しいか(cGMPという基準かどうか)
  • 販売している会社の歴史(サプリの実績)

 

をクリアしているサプリメントにして下さい。

 

そしてあくまでも普段の食事を補完してくれるのがサプリメントです。

 

まとめ

まとめ

自分の体に気を使えないということは、自分を大切にしていません。

自分を大切にできないということは他人も大切できない」とよく言われますが、そういう面も確かにあると思います。

 

自分はもちろんのこと、周りの大切な人の健康を気にかけていきましょう。

 

平均寿命の伸びの一番の原因は医療の発達です。そしてこれまでの日本の医療制度です。

※膨らみ続ける医療費が大問題になっていますが・・・これから私達の医療費の負担が大きくなる可能性は十分あります。病気にかからない体を作ることが求められています。

決して、コンビニ食やファストフード、スーパーのお惣菜が寿命を延ばしたわけではありません。

人間の健康状態が良くないまま寿命が延びたことで、様々な病気が蔓延しています。

2人に1人が癌になる時代、と言われていますが、はっきり言って異常です。

 

単純に長生きをするわけではなく、健康寿命を延ばすことを考えていく。

日本人の寿命は延び続けていますし、私達アラフォー世代は80歳まで働かないと老後が過ごせなくなる可能性もあります。

 

必ず年は取っていくのですから、できるだけ元気に若々しく楽しく生きていたいじゃないですか!

 

次の一食が未来のあなたを作ります。